きこえのフェアーin 秋田 行ってきました!

人工内耳をご存知ですか?
耳には、外とつながっている外耳、鼓膜の内側の中耳、そして中耳に伝わった音の波を聴神経に伝える内耳があります。
その内耳を役割を代替する機械が人工内耳です。

私は大学を卒業してから、銀行の国際部で5年働き、その後SpeechTherapist(ST)になるための専門学校に入り直し、再就職しました。
最初に就職した場所が、就学前の子ども達専門のきこえとことばの教室でした。

その後、非常勤職として点々と職場を変え、現在もこちらで細々と非常勤職を続けています。
ネットショップは、その仕事を続けながらのダブルワークになります。

非常勤職では、きこえのサポートの仕事は少なく、私のST人生でも結局縁がない状態(主に発音と発達支援を担当しています)。

人工内耳の話も、昨今の状況を知らない状態でしたが、今日のきこえのフェアーin秋田 で現在の状況を知ることが出来て、とても良かったです。

人工内耳についての分かりやすい説明が聞けただけでなく、リハビリ場面での人工内耳装着時の自然な会話の様子や、秋田県内でのサポートの状況などもすることができました。

また、人工内耳の適応が、聴覚障害児だけでなく(手術対象の聴覚障害児の年齢も1歳体重8キロで可能になっている)、中途失聴者、高齢の聴覚障害者にも可能になっていること。
秋田大学耳鼻咽喉科でも2年前から手術が行われていること(身近なところで手術を受けることができること)。
人工内耳だけでなく、人口中耳も開発されていること。

など、時代の変遷を感じました。

来月87歳になる父も、耳が遠くなったと補聴器の適応を検討中。
60歳を過ぎれば、高い音がどんどん聞こえなくなるのが生理的現象。今日のSTの先生の説明では、70歳台では、高い音の聞こえは平均でも70dBくらいになってしまうとのこと。50dB以上であれば補聴器が必要なわけですから、70歳台半分の人達は補聴器の装着を検討する状態になっているわけですね。
人工内耳の開発が進めば、今後高齢者のかなりの人達が、人工内耳を頭に埋め込む手術を受ける時代も来るかもしれません・・・!

ゲスト出演されたdizzy Yoshimotoさん(両耳人工内耳のジャズミュージシャン)の演奏が素晴らしかったことと、最後のことばが心に残りました。
吉本さんの話を私の言葉でご紹介します。

「音楽は、いいんです。これは、趣味ですから。でも、人工内耳にして本当に良かったと思えたのは、息子の声を再び聴けるようになったことです。(耳が聞こえなくなっても)もちろん、頭の中に息子の幼い頃の声は残っていました。でも、人工内耳を付ける手術を受けて、再び息子の生の声を聴けて、嬉しかった。皆さんも、愛する人の声を再び聴けるようになることを(人工内耳にすることを)考えてみてください。」

胸に詰まることば・・・です。家族の声、大切なつながり、愛しいものに再会できて、吉本さんどんなにか嬉しかったことでしょう。
人工内耳を頭に埋める手術を頑張って受けて良かったという実感が伝わるお話でした。

かたつむりに例えられる蝸牛神経(内耳神経)です。色々あっても、雨のち晴れ。虹をかけよう!


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by fukidayori | 2017-09-24 21:07 | Speech Therapy | Trackback | Comments(0)
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