先日ご紹介した神戸の老舗珈琲店、にしむらのコーヒー、とても飲みやすいです。
アメリカンにして、ミルク必要なし。 必ずミルクを入れて飲む私が、そのままでとても美味しい!と感じました。 仙台Kazuhiro Ikedaの柔らかいクッキーや 村上開新堂のロシアケーキと、ベストマッチ! コーヒーと言えば、夫の逸話。 夫は、一浪しているのですが、山形の田舎から出て来てすぐに、予備校で知り合った友人達と喫茶店に行った時のこと。 みんなそれぞれ注文。 「コーヒー」 「ホット」 「ブレンド」 それを聞いた夫は、これらが皆同じものだとは、想像もつかなかったそう。 「ホット?温かい飲み物何?」 「ブレンド?何混ぜるの?」 大体夫の実家では、コーヒーなんて洋風の代物を常飲する生活はしてなかったみたいです。 広い居間には、かつて掘り炬燵があった場所に大きな四角い座卓があり、皆で「すすこ、すすこ、」と、美味しくお茶を飲んでいたのです。 亡き義父は、それはそれは上手にお茶を淹れる方でした。小さな湯呑みにお湯を入れ、それを捨て、きちんと手順を踏んで、丁寧にお茶を振る舞う姿は、とても美しいものでした。 うっとりするような綺麗な字を書き、社会科の高校教員を退職した後に、書道教諭として非常勤職で再び同じ高校で働いていたのです。 雅号を竹雀(ちくじゃく)と言いました。竹林で遊ぶ雀のイメージだそうです。 実家の父は、あの世代の人にしては個性的な字を書きます。悪筆ではありませんが、間延びした感じの字なのです。結婚が決まり、猪突な父は、父なりにインテリ気取りでカッコつけて、夫の実家に手紙を書いたようです。その返信として、初めて夫の父から手紙をもらった際のこと、それを読むなり父は、「俺は、山形にはもう絶対手紙は出さない。」 と、むくれてしまったことを思い出します。 端正で美しい字に、文学作品のような流麗な文章。父は、とても敵わないと思い、ちょっとプライドを傷つけられてしまったのかも知れませんね。 営業マンとして切った張ったの世界で生きぬいてきたエネルギッシュな父に、山形の高校教員として人生を送った落ち着いた雰囲気の義父。対照的です。 山形の義父は、3年前の大雪の日に90歳で亡くなりました。今は、93歳になる義母が、義父のいない家で一人で暮らしています。 話、それましたが、暑い夏にも、さらっと爽やかなにしむらコーヒー、是非お勧めです。
by fukidayori
| 2018-08-10 00:00
| food
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