泊まったのは、気仙沼市から橋を渡ったところにある大島。40年近く前に、萩本欽一さんこと欽ちゃんの番組に出演していた『気仙沼ちゃん』が女将さんをやっている宿「アインスくりこ」。
窓を開けると、波が打ち寄せる音がかすかに聞こえるのどかな大島。おかえりモネの舞台でした。 翌日は、20キロ離れた陸前高田へ。岩手県になります。 まずは、奇跡の一本松を見に行きました。震災の翌年に枯れてしまったので、現在残っているのはレプリカだそう。 なぎ倒された松原には、若い松が植林されていました。 気仙沼に比べて、さらに高く長く続く防潮堤。 防潮堤に上がり、太平洋を臨みました。 湾は大きく、広がる海は迫力がありました。 堤防の内側、階段を降りた所に、浸水で破壊されたため作り直された「道の駅高田松原」と、「東日本大震災津波伝承館」が向かい合って建っています。堤防が壁になり、海は全く見えない場所にありますが、二つともすっきりしたシルエットのお洒落な建物。 こちらの2つは、防潮堤にある鎮魂の碑と合わせて、「高田松原津波復興記念公園」と呼ばれる地域になっています。 「東日本大震災津波伝承館」は3年半前2019年9月に完成した施設。津波の歴史、科学的分析から始まり、被災時の状況を、多くの資料や証言を時系列に沿いながら、淡々と伝え、悲しみをくり返さない教訓を力強く訴えていました。 内容の深さ、情報量の多さ、提示方法の洗練度などから、かなり練られて作られたことが伺えます。英語だけでなく、中国語、韓国語などの説明もありました。 とはいえ、道の駅に隣接している無料の展示施設ですから、気軽に入り、比較的短時間で見ることが出来る配慮もなされています。 防災への真剣なメッセージが、訪れる人のそれぞれの心に迫る伝承館です。 出口付近にあったメッセージボード、お洒落でしたよ。 タッチペンで書いた感想は、電子パネル上に掲示されます。皆さん、読んでね。 最後に訪ねたのは、以前からテレビで良く見ていた発酵パークCAMOCY(カモシー)。発酵繋がりのお店が集まるフードテーマパーク。テレビで見ていた以上に個性的でハイセンスなお店が多く、びっくりしました。 パンやさん、クラフトビール、発酵定食、発酵デリ、チョコレートなどなど。菌の醸す香り漂う素敵な空間、たくさんの人で賑わいながら、何処かゆったりしていたのは、岩手県の県民性ゆえかな。 今回訪ねた両方の記念館で、それまでも何度も何度も避難訓練を行っていたことが語られていました。 津波が来たら逃げなくてはいけないことが分かっていても、正常バイアスが働いたり、過去の津波の経験から大丈夫と判断したり、また動けない家族をかばうために、命を落とした人達がいたことを伝えていました。 岩手で言われている「つなみてんでんこ(津波が来る時は、各々自分自分で逃げる)」は、大切なメッセージだと思いました。 日本は災害が多い国です。津波は来なくても、豪雨、地震、火災、その他様々な災害に見舞われる不安は何処にでもあると思います。備えは、お金をかけてきちんとしておくことが重要だなと思いました。 観光を兼ねて、また東北太平洋地域を回ってみようと思います。
by fukidayori
| 2023-05-05 20:41
| 旅
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